皆様こんにちこんばんは!現役ICU・認定看護師のNパパです!
この記事では以下の人にオススメ
- 腹臥位療法の褥瘡に悩んでる方
- 腹臥位の褥瘡を改善したい人
- これから腹臥位療法を行う施設の人
この記事をお読みの方は腹臥位療法の褥瘡に悩んでいる方ではないでしょうか?
私も三次救急病院で日々腹臥位を行っている施設のナースとして一番ホットな話題です。
しかし前提ではありますが、正解がないというのも事実です。
この記事では施設間の経験や知の共有を目的としています。
この記事のコンセプトは以下の通りです。
- CNのネットワークで情報を得た情報を共有する
- 自施設で経験的に実施している方法を共有する
- 他の施設での方法をコメントを通じて共有する
腹臥位療法って何?!という方は以下の記事で基本などを説明していますので先に確認しておくことをオススメします!
皮膚保護で重要な2つの視点
一般的に呼吸不全に対する腹臥位療法は16時間程度の長時間連続で行う必要があります。
なので皮膚には連続的な圧力が加わることになります。
皮膚保護で重要なのは以下の3つの視点です。
- 皮膚保護
- 除圧
これについて様々な施設での方法を集約したのでご紹介します!
皮膚保護の視点
経験的にはこれが最も重要だと感じます。
肥満の方は皮下脂肪が厚いので体幹の褥瘡はあまり起きない印象があります。
褥瘡が起きやすい部位を頭から順に説明しますと、、
- 口角(気管チューブの固定部位)
- 前額部
- 頬部
- 顎
- 肋骨周囲
- 陰部(尿道口:尿道カテーテル刺入部)
- 膝
簡単にいうと出っ張った部分が褥瘡リスクがあるということです。
人間は意外?にも背部よりも前面に突出した構造物があります。
仰臥位でいる時よりも褥瘡リスクが高いってことね!
顔の皮膚保護
前額部(おでこ)や頬部・顎の部分は厚みのある皮膚保護材を使用しています。
どの施設も同じように皮膚保護材を顔に貼ってから腹臥位を行っているようです。
具体的な製品としては以下のような自着性のあるものが多かったです。
- エスアイエイド
- メピレックスボーダー(シリコン/ポリウレタンフォーム)
これはNPPVの褥瘡予防でも使われているね♪
気管チューブが接触する口角も事前に保護しよう
気管チューブが接触する口角も事前に保護することが大事です。
具体的にはデュオアクティブETやエスアイエイドを口角に貼って上で気管チューブをテープで固定します。
腹臥位を行う人にはアンカーファストは使用していません!!
ちなみに顔全体の枕は複数の会社で製品がリリースされています。
これは使ってみて選択することが必要です。
これから色々な商品がリリースされる可能せもありますね。
体幹はフィルム材など広範囲に貼る方法がある
体幹は面積が広いので大きな皮膚保護材が必要になります。
コストを考えるとフィルム材を広範に貼っておき肋骨などの突出している部位はウレタンなどの厚みのあるクッション材を貼るのが効果的だと思います。
尿道カテーテルは固定せずに足側に出す方法をとっている施設が多いようです。
とにかくカテーテル類は体の下に入らないように取り回すことが大事ですね♪
また膝も関節が大きいのでアクションパッドや厚みのある皮膚保護材で保護しておきましょう!
【眼球損傷予防】
長時間腹臥位になっていると重力で顔に浮腫が生じます。また、目が開いた状態で腹臥位を行うと眼球損傷の恐れがあります。
浮腫の予防にはベッドの傾斜機能で頭を少し高くすることで軽減します。眼球損傷予防はアイパッチなどで目が開かないように保護することが大切です。
QOLに深く関わる合併症なので、細かいことですがケアしましょう!
クリティカルケア領域でオススメの書籍(バイブル)です!
呼吸が好きでもっと勉強したい方にはこちらの書籍がオススメです^^
除圧はどうすれば良い??
皮膚保護をして腹臥位になった後は定期的に除圧をしましょう!
仰臥位になっている患者さんは左右の側臥位を行うことが一般的です。
腹臥位の場合は横を向けようとすると姿勢が崩れて逆に危険になることがあります。
なので「除圧」がとても重要になります。
可能であれば1時間に1回位は実施することが望ましいと思います。
腕にビニールを被せてスーッと手を通すことで体幹は除圧ができますね♪
顔の除圧には注意が必要!
頭側に立って顔を持ち上げると顎に圧が加わることになります。
注意すべき点としては顔の除圧方法です。
そうすると顎に褥瘡やスキンてアが発生することがあります。
なのでクッション側を手で押しあてることで顔の除圧が可能になります。
夜間に1回はチームみんなで体を持ち上げよう!!
どんなに除圧を行っても圧が全て解除できるわけではありません。
そんな時にチームみんなで力を合わせて持ち上げましょう!!
一部の施設ではありますが、褥瘡予防として1勤務帯に1度は患者さんを持ち上げている施設があります。
体全体を覆うシーツで医師や看護師で体を浮かせます。
こうすることで完全なる除圧ができます。
これにはマンパワーが裂かれるので大変ですが・・・
多職種みんなでやるとチームワークが深まります!!
まとめ
ここまで読んでいただきありがとうございます!
今回の記事のまとめです♪
この方法が良いよ!というアドバイスをコメント欄でいただけると嬉しいです^^
- 事前に皮膚保護を行う
- 定期的な除圧とみんなで力を合わせて持ち上げる究極の除圧を行う
医療関係以外にも生活を豊にするアイテムなどの記事を書いているので良かったら見てください^^